DJ Shiru インタビュー <イタリア、日本、世界>
インタビュアー:まずDJ Shiruを知らない人のために、DJ Shiruが一体どのような人物なのか、簡単に自己紹介をお願いします
DJ : はじめまして。シルビオといいます。DJ ShiruというのはDJブースに立つときの僕のニックネームで、初めは自分が楽しむために軽いジョークとして付けた名前だったんですが、今ではオフィシャルな名前になってきていますね。でも自分としては、この名前は真剣に考えて付けたんじゃなく、ホント自分をからかうような感覚で付けました。Shiruというのは、シンプルに僕の名前Silvioを日本の発音で言い換えたもので、僕が日本に住んでいた頃のあだ名でもあるんです。DJ Shiruの主な活動としては、いろいろなインターナショナルなイベントやファッションショーやパーティ、またルッカコミック&ゲームス(Lucca Comics & Games)のようなアニメや漫画ファンがたくさん集まる場所で、日本とイタリアの音楽をみなさんに伝えることです。それから日本人歌手のERIKOとK-ble Jungleというユニットも組んでいて、スイスやフランス、日本、イタリア各地でJ-pop, J-rockのコンサートをしています。
イ:文化協会Ochacaffe`とDJ Shiru の
関係は
どういったものですか?
DJ : Ochacaffe`とは定期的にコラボレーション
をしています。というか僕もOchacaffe`設立者
の一人なんです。 カルチャーイベント
の調整をやったり、あとはもちろん音楽担当です。
Ochacaffe`はイタリアで、日本人アーティスト
のプロモーションや、コンサートのセッティング
などもしていて、僕もこれまでに様々な
日本人アーティストと一緒にコラボを
やらせていただきました。
DJとは関係ないかもしれませんが、
アーティストさんへのインタビュー
もしたりしました。
イ:DJブース以外での、シルビオ・
フランチェスキネッリとしての人物像は?
DJ : 僕も正直、自分のことをあま
りよくわかっていませんが、どんな
ことをやる人物かというと、英語と
イタリア語を人に教える・かなりの
読書人・できるだけたくさん旅行す
る・じっとしていられない、常に
行動している人間ですね。
イ:スロベニアとオーストラリア
それから日本にも長いこと住んで
いたそうですが、ロック
ミュージックと音楽全般に対して
の情熱というのは
、海外で
生まれたんですか?
DJ : いえ、もうイタリアにいた
頃からすでにロックバンドのドラムを
やっていましたし、フェスティバ
ルやコンサートを
企画したり、
その分野の雑誌の記事を書いたりも
してました。でも僕のよく知っていた
音楽ジャンルとしては、
アングロサクソンとイタリアの音楽
だけでした。今はもっとそれ以外の
ジャンルにも幅広く興味があるし、
知識も増えました。
イ:あなたの好む音楽とは?
DJ : ロックです。僕自身がすごく
ロックな人間なんです。パンクや
メタルといったジャンルは、彼らの
エネルギーが僕の
生活スタイルに反響
してるし、歌詞もよく自分の考え方に
合っていることがあります。
エレクトリックミュージックにも惹かれます。
先入観にあまり束縛されないジャンルだと思
うんですよ。
だからもっとこう挑戦的な音楽
というかイタリアの伝統的な音楽については、
やはりオペラですよね。ヴェローナという町の
アレーナ歌劇場でのオペラを観るの
はやはり感動します。
イ:日本で、イタリアのバンドが活躍で
きると思いますか?
DJ : 日本で、イタリアが好きな人は、イタリアの映画や文学だけでなく、イタリア
の音楽にも興味を持っていると思います。特に、イタリアのオペラは日本でとても愛され
ています。でもポップスは、もっと幅を広げる
必要があると思います。アメリカやヨーロッパ
ではよくやってるんですが、イタリア人によって企画
されたイベントなどを日本でももっと開催するチャンスを作り、そこにイタリア人のアーティストを招待することが望ましいのでは、
と思います。でも残念ながら、日本でやるとなるとやはり遠いこともあって、お金がかかるというのも現実ですよね。
イ:今年一番思い出となったイベントとは?
DJ : 毎回DJをするたびに、僕にとってそれはすごく大きな感動になるんですが、2011年に3つ大きな経験となったことがあって、まず1つはLucca Comics and Gamesというイベントです。そこで、アニソンを中心としたプログラムでやったんですけど、お客さんはみんなアニソンの歌詞を日本語にもかかわらず全部覚 えていて、一緒に歌ってくれてすごく盛り上がりました。 2つめはESTremamente Orientaleという 映画がテーマのイベントで、映画の音楽を中心 にやりました。(パドヴァで毎年8月にあるイ ベントです)そして3つめは、 Biennale d’Arte di Veneziaという芸術の イベントで、世界中からきたアーティストの人 たちにも囲まれて2回DJをやりました。 K-ble Jungleのユニット活動として一番思い出に残っているのは2013年の春にナポリで開催されたNapoli Comiconという南イタリアで最大のフェスティバルでコンサートをしたことです。たくさんの人が一緒に盛り上がってくれました。やはり南イタリアのパワーは違いますね。みんな熱いです。
イ:今後のプロジェクトは?
DJ: 今は特にK-ble Jungleでの活動に力を入れていて、ツアーも行っています。2013年前半もスプリングツアーをして、毎週どこかの町でコンサートをしました。これから夏にかけては、日本でコンサートをする予定です。コンサート活動以外にも、イタリアのテレビやラジオで日本の音楽をプレゼンテーションしたり、いろいろなフェスティバルへ行き、日本人アーティストへのインタビューや、イベントのレポートなどもしています。そちらも是非チェックしてみてください。
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